イエローストーン/グランドテートン 長距離ドライブ旅行 その3
2008-07-11 03:03:16
5日は、朝の撮影のため5時に起きる。皆は疲れているだろうから僕だけ行こうと思ったのだけど、一人だけで美しい景色を見ることは許せないらしい。結局全員で朝5時に起きて朝の撮影に向かう。
今回の撮影は、場所を選ぶことは難しい。限られた時間の中で皆で観光もしてたら、ロケハンも出来ないし、いくら皆が写真好きとはいえ、朝早く起きて遠くまで行くことは出来ないし、夜22時頃テントに帰ってくるのも申し訳ない(日没が21時頃)。そもそも、そんなことしながら日中も観光をしてたら自分の体力ももたない。ということで、方針は、朝夕の時間帯の撮影は外せないけどキャンプ場の近場で撮れるものを撮るということにした。
昨夕に引き続き、この日もイエローストーンレイクのウエストサム近辺で撮影。朝の湖の風景は本当に美しい。昼間見る何倍もの価値がある気がする。こんな風景が見られるのなら、嫌いな早起きも苦じゃない。
(朝撮影したウエストサムにある間欠泉)
一通り皆が撮影を楽しんだら7時近くになっていた。当初の予定ではキャンプ場に戻って一休みする予定が、誰かが「もう戻る必要はないんじゃない」と言い出し、結局その時間帯から観光を開始することに。。。
疲れも眠気もあったと思うけど、皆、朝の美しい風景を撮影してアドレナリンが出てきてしまっているらしい。皆、程よく調子乗りだ。
グランド プリズマティック スプリングという虹色の温泉を見て、キャニオンカントリーに移動。ピクニックテーブルで朝食を取る。
その後、イエローストーン大渓谷を展望台から見たり、滝を眺めたりして、時間を過ごしながら、午後になって、一番楽しみにしていたルーズベルトカントリーに移動。多くの野生動物が見られる場所だ。皆にとっても野生動物を眺めるのが一番の楽しみらしい。
移動途中、早速ブラックベアーを見つける。この頃にはエルクやバイソンには結構飽きてきていた。これらはイエローストーン全域で結構見られる。
ルーズベルトカントリーでは、それ以外の動物、ムース、プロングホーン、熊が狙いどころだったけど、早速熊を見ることができ、期待が一気にふくれあがってきた。
ルーズベルトカントリーにあるラマーバレーは、どんなところかあまり想像していなかったけれど、目に入ってきた時、あまりの壮大で美しい風景に圧倒された。イエローストーンのどこも絵になる風景だったけど、ここは半端ない。何より人間社会とは別の時の流れを感じられる壮大な風景だ。
バレー内には川が流れ、その両岸には青々とした草原が広がる。その草原にはバイソンやエルクが群れをなし、また大草原を走るプロングホーンやコヨーテを見かける。ここを見ただけでもイエローストーンに来た価値があったと思ったくらいだ。
音楽は要らない。冷房も要らない。窓を開けて自然の風を感じながら、ゆっくりとドライブする。そして時折、外におりて動物を見ながら、その壮大な風景の空気を五感で感じとろうと努める。観光客で溢れるイエローストーンにあって、人も車も多くないし、何より自然を直に感じられる場所だったと思う。もっともっとここにいたい、そう思わせる場所だった。
生憎、天候悪く、時間帯も良くなかったので良い写真を撮ることは出来なかったけれど、もし次にイエローストーンに来ることが出来るのであれば、真っ先にここを目指し、ここで感じたことを少しでも表せるような写真を撮りたいと思う。
すっかり気分が良くなったところでキャンプ場に向けて南下を始める。途中、見晴らしの良いスポットで車を止めて、軽食。カップ麺。天然のスパイスが加わって、カップ麺の味が格段にアップ。ものすごい贅沢に感じる。この頃には天気も良くなり、気持ちよい午後の光を浴びながら、お腹も満ちて、何とも言えない充実感と満足感に満たされた。
ドライブは長かったけど、皆で来てよかったなあと心から思えたひと時。
その日最後のスポットはヘイデンバレーだ。ここも動物たちの宝庫。ここで今日の夕刻の撮影をしてキャンプ場に戻ることにした。
ヘイデンバレーへ向かう途中、グリズリーを見かける。ブラックベアより格段に大きい。しかしお陰で道は大渋滞に。皆道路上に車を止めるから前にも後ろにも進めず、友人が交通整理を始めて漸く動くようになった次第。
(グリズリー)
その後、ブラックベアの親子を道路脇で見かける。僕らがついた頃には既に多くの人が熊を眺めていた。人の気配に気づいた小熊が木に登る、その姿がまた愛らしい。しかし、徐々に大勢の人が集まり、近くで見たいと思った観光客が熊との距離を縮めていく。母熊は警戒しているし、何より危ない。更に観光客は多くなり、そして距離を縮めていく。そんな光景をみて、僕らはがっかりしてしまった。僕らも熊を眺めたいという点では同じだけれど、やはり野生動物の生活をディスターブしないように遠目で見るのが基本だと思う。しかし、アメリカで最も有名な国立公園ともなるとそういうマナーも薄れた人々が大勢いるのであろう。
出来れば、静かな場所で人数少なく、こっそりと熊を眺めたいけれど、そんな贅沢はアメリカ本土ではよっぽどの運がないとなかなか出来ないのかもしれない。
(ヘイデンバレー)
ヘイデンバレー。ここもイエローストーンリバーの流れとバレーの風景が本当に美しい。
そこで会ったアメリカ人の老夫婦によれば一昨日もここでグリズリーとブラックベアが見られたらしい。観光客もそんなに多くないし、期待が一気に高まった。
一瞬、川の中でムースが泳いでいる!!と僕がみつけ、皆盛り上がったけれど、よくよく双眼鏡で見ると流木。。なんやそれーと非難を浴びたところ、その近くにオオカミが歩いているのを他の人が発見。
夕日に照らされた美しい広大な草原の中をてくてくと走る一匹のオオカミ。そのオオカミは川に入り、水鳥を捕まえようと追いかけ、水鳥は必至に逃げる。結局水鳥を捕まえきれなかったオオカミはまた草原の中をてくてくと歩く。
大草原のそんな自然の営みを遠くから眺めることが出来て、人間社会の中の自然や動物ではなく、大自然の中のオオカミと僕ら、そんな感じが、なんかすごく嬉しくなってしまった。
結局夕刻に見れたものはオオカミの他、バイソン、ペリカン程度だったけれど、それでも一日で最も美しい時間帯にそのバレーの美しい風景とそれらの動物を目にすることが出来たこと、そのことが何よりの幸せだった。
(夕刻に動物を眺める人々)
その日はキャンプ場に22時頃に到着。軽い夕食を取って、さっさと寝ることに。一つのテントで川の字3人。寝返りをうつのもきついぐらいだけど、朝から晩まで動きまくった後だと疲れて熟睡をしてしまうので大丈夫。
この日も速攻で就寝し、深い深い眠りに落ちていった。
その4へ
今回の撮影は、場所を選ぶことは難しい。限られた時間の中で皆で観光もしてたら、ロケハンも出来ないし、いくら皆が写真好きとはいえ、朝早く起きて遠くまで行くことは出来ないし、夜22時頃テントに帰ってくるのも申し訳ない(日没が21時頃)。そもそも、そんなことしながら日中も観光をしてたら自分の体力ももたない。ということで、方針は、朝夕の時間帯の撮影は外せないけどキャンプ場の近場で撮れるものを撮るということにした。
昨夕に引き続き、この日もイエローストーンレイクのウエストサム近辺で撮影。朝の湖の風景は本当に美しい。昼間見る何倍もの価値がある気がする。こんな風景が見られるのなら、嫌いな早起きも苦じゃない。
(朝撮影したウエストサムにある間欠泉)
一通り皆が撮影を楽しんだら7時近くになっていた。当初の予定ではキャンプ場に戻って一休みする予定が、誰かが「もう戻る必要はないんじゃない」と言い出し、結局その時間帯から観光を開始することに。。。
疲れも眠気もあったと思うけど、皆、朝の美しい風景を撮影してアドレナリンが出てきてしまっているらしい。皆、程よく調子乗りだ。
グランド プリズマティック スプリングという虹色の温泉を見て、キャニオンカントリーに移動。ピクニックテーブルで朝食を取る。
その後、イエローストーン大渓谷を展望台から見たり、滝を眺めたりして、時間を過ごしながら、午後になって、一番楽しみにしていたルーズベルトカントリーに移動。多くの野生動物が見られる場所だ。皆にとっても野生動物を眺めるのが一番の楽しみらしい。
移動途中、早速ブラックベアーを見つける。この頃にはエルクやバイソンには結構飽きてきていた。これらはイエローストーン全域で結構見られる。
ルーズベルトカントリーでは、それ以外の動物、ムース、プロングホーン、熊が狙いどころだったけど、早速熊を見ることができ、期待が一気にふくれあがってきた。
ルーズベルトカントリーにあるラマーバレーは、どんなところかあまり想像していなかったけれど、目に入ってきた時、あまりの壮大で美しい風景に圧倒された。イエローストーンのどこも絵になる風景だったけど、ここは半端ない。何より人間社会とは別の時の流れを感じられる壮大な風景だ。
バレー内には川が流れ、その両岸には青々とした草原が広がる。その草原にはバイソンやエルクが群れをなし、また大草原を走るプロングホーンやコヨーテを見かける。ここを見ただけでもイエローストーンに来た価値があったと思ったくらいだ。
音楽は要らない。冷房も要らない。窓を開けて自然の風を感じながら、ゆっくりとドライブする。そして時折、外におりて動物を見ながら、その壮大な風景の空気を五感で感じとろうと努める。観光客で溢れるイエローストーンにあって、人も車も多くないし、何より自然を直に感じられる場所だったと思う。もっともっとここにいたい、そう思わせる場所だった。
生憎、天候悪く、時間帯も良くなかったので良い写真を撮ることは出来なかったけれど、もし次にイエローストーンに来ることが出来るのであれば、真っ先にここを目指し、ここで感じたことを少しでも表せるような写真を撮りたいと思う。
すっかり気分が良くなったところでキャンプ場に向けて南下を始める。途中、見晴らしの良いスポットで車を止めて、軽食。カップ麺。天然のスパイスが加わって、カップ麺の味が格段にアップ。ものすごい贅沢に感じる。この頃には天気も良くなり、気持ちよい午後の光を浴びながら、お腹も満ちて、何とも言えない充実感と満足感に満たされた。
ドライブは長かったけど、皆で来てよかったなあと心から思えたひと時。
その日最後のスポットはヘイデンバレーだ。ここも動物たちの宝庫。ここで今日の夕刻の撮影をしてキャンプ場に戻ることにした。
ヘイデンバレーへ向かう途中、グリズリーを見かける。ブラックベアより格段に大きい。しかしお陰で道は大渋滞に。皆道路上に車を止めるから前にも後ろにも進めず、友人が交通整理を始めて漸く動くようになった次第。
(グリズリー)
その後、ブラックベアの親子を道路脇で見かける。僕らがついた頃には既に多くの人が熊を眺めていた。人の気配に気づいた小熊が木に登る、その姿がまた愛らしい。しかし、徐々に大勢の人が集まり、近くで見たいと思った観光客が熊との距離を縮めていく。母熊は警戒しているし、何より危ない。更に観光客は多くなり、そして距離を縮めていく。そんな光景をみて、僕らはがっかりしてしまった。僕らも熊を眺めたいという点では同じだけれど、やはり野生動物の生活をディスターブしないように遠目で見るのが基本だと思う。しかし、アメリカで最も有名な国立公園ともなるとそういうマナーも薄れた人々が大勢いるのであろう。
出来れば、静かな場所で人数少なく、こっそりと熊を眺めたいけれど、そんな贅沢はアメリカ本土ではよっぽどの運がないとなかなか出来ないのかもしれない。
(ヘイデンバレー)
ヘイデンバレー。ここもイエローストーンリバーの流れとバレーの風景が本当に美しい。
そこで会ったアメリカ人の老夫婦によれば一昨日もここでグリズリーとブラックベアが見られたらしい。観光客もそんなに多くないし、期待が一気に高まった。
一瞬、川の中でムースが泳いでいる!!と僕がみつけ、皆盛り上がったけれど、よくよく双眼鏡で見ると流木。。なんやそれーと非難を浴びたところ、その近くにオオカミが歩いているのを他の人が発見。
夕日に照らされた美しい広大な草原の中をてくてくと走る一匹のオオカミ。そのオオカミは川に入り、水鳥を捕まえようと追いかけ、水鳥は必至に逃げる。結局水鳥を捕まえきれなかったオオカミはまた草原の中をてくてくと歩く。
大草原のそんな自然の営みを遠くから眺めることが出来て、人間社会の中の自然や動物ではなく、大自然の中のオオカミと僕ら、そんな感じが、なんかすごく嬉しくなってしまった。
結局夕刻に見れたものはオオカミの他、バイソン、ペリカン程度だったけれど、それでも一日で最も美しい時間帯にそのバレーの美しい風景とそれらの動物を目にすることが出来たこと、そのことが何よりの幸せだった。
(夕刻に動物を眺める人々)
その日はキャンプ場に22時頃に到着。軽い夕食を取って、さっさと寝ることに。一つのテントで川の字3人。寝返りをうつのもきついぐらいだけど、朝から晩まで動きまくった後だと疲れて熟睡をしてしまうので大丈夫。
この日も速攻で就寝し、深い深い眠りに落ちていった。
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